会長メッセージ  

 新たな出発に際して

 

1.  大テレビドラマ博覧会
  この5月12日、早稲田大学演劇博物館で、「大テレビドラマ博覧会」と銘打たれた企画展の内覧会があった。
館長の岡室美奈子さんといささかのご縁があり私も少しばかりお手伝いをしたこともあって内覧会に招かれた。
 岡室館長の冒頭の挨拶を聞いて、私は思いがけない感慨に打たれた。テレビドラマ展の企画は、早大出身の大山勝美さんから持ちかけられたものだったということが一つ、そして岡室さんが1958年生まれだったということが、私の感慨の所以であった。

  私にとって大山さんはTBS演出部の先輩であり放送人の会会長の前任者である。大山さんが亡くなったのは2014年10月である。その前年の13年がテレビ放送開始60年にあたることを考えると、大山さんはその年に「テレビドラマ展」を考えついたのかもしれない。奇しくも岡室さんが演博の館長に就任したのが13年であるという。
 テレビ開局50年という節目の年でさえテレビドラマの歴史を概観的に振り返ってみようという企画すら、わがテレビ界にはなかったのではないか。  それを思うと、大山さんの発意と、考えるだに難しいその企画を実現してくれた岡室さんの熱意に、敬意と感謝の念を伝えたい。
 1958年生まれの岡室さんは根っからのテレビっ子で、その体験が今回の「大テレビドラマ博覧会」の基になっている、と岡室さんは語った。 「かつて<私の>心に刻まれたドラマ」の歴史、すなわち「極私的ドラマ史」である。 それでいい、その方がいい、と私も思う。テレビはそうやって人々の中に生きていく。岡室さんは、テレビの最も良き視聴者なのだ。

2.  1958年を想う
   岡室さんが生まれた1958年という年にも私は大きな感慨を覚えた。
  その年の秋、私はTBSの就職試験を受けた。ちょうどその時期、TBSテレビ(当時はラジオ東京テレビ)から、ドラマ「私は貝になりたい」と「マンモスタワー」が放送された。 一庶民のB級戦犯を扱った「私は貝になりたい」は、それまで「電気紙芝居」とヤユされていたテレビドラマ観を一変させた画期的な番組であった。「マンモスタワー」は、当時全盛を誇っていた映画と新興メディアであったテレビの、大衆獲得をめぐる戦いを予言したドラマだった。
  そして、その年の9月、テレビ界では、映画との対決を意識した二人のテレビマンの宣言が発表されていた。
  一人は、NHK(東京)でドキュメンタリーを作っていたディレクター吉田直哉、もう一人はNHK(大阪)でドラマを作っていたディレクター和田勉。
  吉田は「記録映画への訣別状」と題して「テレビ・ドキュメンタリーという分野は、さしあたり、スクリーンの記録映画と全く無縁のものと考えてよい」と宣言。片や和田は「テレビドラマ、まず一切の遺産からの完全な自由、そこからです」と宣言していた。
  私に言わせれば「1958年こそが、テレビ元年」であった。その58年に生まれた岡室館長が、「大テレビドラマ博」を実現したことに私が感慨を持つのは、当然であろう。
  内覧会から1週間後の5月20日、放送人の会の総会が開かれ、新任の理事6名を含む34名の理事が決まり、不肖私が会長を続投することになった。
  総会後の放送人グランプリ贈賞式で、グランプリを受賞したのは、ドラマの脚本家・池端俊策さんだった。脚本家が個人でグランプリを受賞したのは初めてである。
  私が勝手に名づけた「テレビ元年」から59年。問われているのは、こうした歴史を背負いつつ、私たち放送人がどのような未来に向けて歩き続けるのか、ということである。
その思いを皆さんと共有したい。

(「大テレビ博覧会」は8月6日まで)
 2017年6月
  放送人の会 会長  今野 勉
 
 
 

2017/2018年の理事監事(50音順)

会長   今野 勉
副会長   堀川とんこう
前川英樹
特別顧問 松尾羊一
<理事>  

石橋映里、石橋 冠、板谷駿一、伊藤雅浩、加賀美幸子、加藤滋紀、金平茂紀、 北村充史、工藤英博、隈部紀生、小池勝次郎、近藤邦勝、桜井 均、佐々木彰、 菅野高至、鈴木嘉一、鈴木典之、曽根英二、田中秋夫、西村与志木、永田俊和 林 健嗣、深尾隆一、逸見京子、三原 治、村上雅通、八木康夫、矢島良彰、 山田良明、吉田賢策、渡辺紘史 (34名)

<監事>   河野尚行、西川 章
 
 

各委員会

                                       
<各委員会・担当>(※予定:7月の理事会で正式に決まります)
 (■=委員会 □=特別委員会、☆=プロジェクト、★=独立プロジェクト、○=チーフ)
■事業委員会 委員長 渡辺紘史
  ☆放送人の証言 ○隈部紀生、工藤英博、桜井均、加藤滋紀、北村充史、近藤邦勝、石橋映理
  ★証言出版プロジェクト ○今野勉、隈部紀夫
  ☆名作の舞台裏+☆人気番組メモリー[合同] 
   ○渡辺紘史、石橋冠、加賀美幸子、佐々木彰、八木康夫、逸見京子、石橋映里
  ☆放送人の世界 ○今野勉、前川英樹

  ☆ドキュメンタリーワールド ○桜井均、小池勝次郎、鈴木典之

  ☆会員交流・放送人句会 ○西川章、伊藤雅浩
  ☆地域交流 ○村上雅通、曽根英二 林健嗣
■広報委員会 委員長 伊藤雅浩
  ☆会報 ○伊藤雅浩、鈴木典之、松尾羊一、菅野高至、逸見京子
  ☆ウェブサイト ○前川英樹、伊藤雅浩
■総務委員会 委員長 前川英樹、吉田賢策、深尾隆一
  事務局長代行 前川英樹
  事務局当番 月・菅野高至 水・前川英樹 金・吉田賢策
□「大山勝美基金運用委員会」(大山委員会)
 (会長・副会長・総務委員長・「日韓中」チーフ、「グランプリ」チーフ、大山勝美賞チーフ)
 ・委員長 今野勉、堀川とんこう、石橋冠、西村与志木、渡辺紘史、前川英樹
□「(理事)選考委員会」(会長・副会長・[総務・事業・広報]各委員長)
 ・委員長 今野勉、堀川とんこう、前川英樹、伊藤雅浩、渡辺紘史
★放送人グランプリ ○西村与志木、吉田賢策、逸見京子
 ▲「大山勝美賞」選考委員会 ○石橋冠、八木康夫、逸見京子
★日韓中TV制作者フォーラム [大会会長:今野勉+組織委員会]
  ○渡辺紘史、山田尚、曽根英二、村上雅通、田中則広、他実行委員
★ラジオプロジェクト ○田中秋夫、永田俊和、三原治、松尾羊一
 
 

2016年度業務報告(2016年4月1日〜2017年3月31日)

 
 ※クリックするとPDFで開きます。
  →決算報告書(貸借対照表,正味財産増減計算書,財産目録)
  →事業報告概要
 
 
 

放送人の会 定款


 →「放送人の会」定款(※PDFで開きます)

 
 

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